学校再開の基準、学校の機能、社会的養育の機能

  • 台湾方式(学級に1人感染で学級閉鎖、2人以上感染で休校)などの基準づくり
  • 授業再開(分散登校などを含む)
  • 子ども・子育て世代の居場所の確保(社会的な養育の制度の拡充)

台湾では春節の後に休みを延長し、その間に学校に体温計と消毒液を配布するなど物理的な対策も取っていました。そして「学級に1人感染で学級閉鎖、2人以上感染で休校」という基準をつくって運用し、現在では学校の授業が再開されています。

日本国内でも、一律の休校ではなく、自治体ごとに休校・再開の判断をするようになってきました。札幌市のように、分散登校を実施する自治体もあります。

20歳未満の被感染率や死亡率は極めて低く、気を付けないといけないのは大人です。しかし感染がさらに拡大してゆけば、いずれ子どもにも感染が起こってくるでしょう。その時に過剰反応せず、責任の押し付け合いをせずに、即座に対応できる基準と態勢が必要だと思います。今のところ台湾が感染症の抑え込みに成功していると言われるのは、学校のことだけでなく、総合的な対応を素早く取ってきたからです。

また、今回の感染症対応で、日本の学校機能のあまり語られることのない側面に光が当たったように思います。それは逆に言えば、社会の養育機能があまりにも学校依存で脆弱であること、社会的養育を支える施策や制度があまりにも貧弱であること(例えば学童保育へのサポートの少なさなど)が明らかになったということでもあります。

「新型コロナで台湾が世界に圧勝!スピード対策を支えるIQ180の若き天才大臣オードリー・タン氏とは」|J-castテレビウォッチ 2020年3月9日

https://www.j-cast.com/tv/2020/03/09381683.html

2月2日~24日すべての幼稚園、小中学校、高校を休校にする措置をとった。その間、2万5000本の体温計と8万リットルの消毒液を購入して学校に配布。登校が再開した現在の学校では、児童生徒は登校時に検温し、37.5度以上の子どもは隔離室で保護者を待ち病院で検査に向かうことになっている。もちろん校内の消毒も定期的に行っている。

駒崎 弘樹 公式ブログ|2020年3月2日

休校中の札幌市内の小中学校 今月16日から分散登校実施|HBC北海道放送 2020年3月10日 

https://www.hbc.co.jp/news/8624210d74c08140e900f89273f7b4d0.html

「沖縄など7教委、週明け学校再開 全国一斉休校、11教委は延長」|共同通信 2020年3月12日

https://this.kiji.is/610767514618414177

都道府県と政令市、県庁所在地で16日から学校再開を予定していた18教育委員会のうち、沖縄県や佐賀県など7教委が予定通りの再開を決めたことが12日、共同通信のまとめで分かった。

学校再開へ 静岡市 浜松市 富山市の小中学校 佐賀県の高校など|NHK NEWS WEB  2020年3月12日

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200312/k10012328241000.html?utm_int=detail_contents_news-related_001

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