共同運営(一部事務組合)のむずかしさ

丹波少年自然の家を運営する「一部事務組合」が解散を決めたそうです。この一部事務組合は施設を運営するために10市町が集まってつくっているのですが、1市の脱退表明を機に、自然体験のための施設の行く末が不透明になっています。

兵庫県内の丹波地域と阪神地域10市町の首長がこのほど、同県西宮市内で開いた会議で、小学生の自然学校などに使われる青少年教育施設「丹波少年自然の家」(丹波市青垣町西芦田)を運営する一部事務組合「丹波少年自然の家事務組合」を解散することで合意した。尼崎市の組合脱退表明から1年、9市町で継続を模索してきたが、運営費負担の増加を嫌う市があり、まとまらなかった。同施設の存廃の方向性や組合解散時期、解散手続きの進め方など、詳細は決まっていない。新年度は今年度同様に組合直営で運営する。

丹波新聞 2022年2月11日

大阪市廃止・特別区設置の議論の際にも、多くの施設を、独立した自治体となった各特別区が人と予算をだしあって一部事務組合を設立し、共同運営する予定となっていました。

ただ、丹波の例にあるように、実際の運営は各自治体の状況にも左右され、不安定になる可能性もあることがわかります。

今回は少年自然の家ということで、今後の運営がどうなるかはわかりませんが、廃止に方向になってしまうかもしれません。自然体験の場はますます重要性が高まると思うのですが。

一方で、単独の自治体で維持することが困難であるために広域でつくられた一部事務組合での運営も難しいとすれば、これらとはまた別のかたちで、自然体験の場(の機能的等価物・を維持する方法)をつくらないといけないのかもしれません。

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