大阪ボランティア協会の早瀬昇さんの本『寝ても覚めても市民活動論』のなかに、「運動とは事務なり」という項目が出てきます。
「事務」「事務局」のあり方の意義と隘路とが簡潔に整理されています。しっかりした事務作業がなければ市民活動を支えられないけれども、事務局主導になれば開かれた運営を妨げる可能性も出てきます。
僕はeトコの事務局作業全般をやっていますが、最近は、CVVの事務局もお手伝いしています。さらに、これらとは別に、個人的に関わっている男性相談の全国研修会の事務局を担当しており、ずいぶん忙しくなってきました。
自分はこういった「裏方」が好きなので、苦にはならないのですが、外からは見えにくい部分ですね。活動に対して、何かボランティアでお手伝いできますか、と言われても、子どもと関わりたい、若者をサポートしたい等と思っている方に、事務作業をお願いするのは申し訳ない気がします。
入口としてどのように関わってもらうのがよいのか、継続してどのように関わってもらえるのか、いきいきと活動できる場になっているのか、小さな活動でも、考えることは多いものです。
「日常の事務が活動の土台になるとの自負を失わず、仲間の頑張りを引き出すファシリテーターとして活動を開くかなめとなるのが、市民活動の「事務方」なのだと思う。」
という早瀬さんの言葉を支えに、今日も事務作業にいそしみます。
(eトコ情報通信 2014年7月5日号より転載)