eトコ10周年に思う

 交流スペース「eトコ」をひらいて早くも10年がたちます。
 (10周年イベントをやります。詳細は http://e-toko.org/?p=1078 をご覧ください。)

 この10年はあっという間でした。自分としては養育里親をしたり、仕事を辞めたりして大きな変化がありましたし、社会的には東日本大震災原発事故という巨大なできごともあったのでした。

 しかし自分の中ではどうしても、1995年の阪神淡路大震災が基点になっているような気がします。その年の4月から正職員で働こうとする直前の1月に大震災が、そして3月にはオウム真理教による地下鉄サリン事件が起こったのでした。まさに世紀末のような空気があったと思います。
 神戸に入ってがれきの山となった街を歩いた時の感覚や、テント暮らしをしながら出会った、いろいろな意味で突き抜けた人たちとの濃密な時間が思い出されます。

 けれど、あれからもう四半世紀近く経つというのに、大して変わらない(成長していない)自分がいます。むしろ後退してしまっているような気さえします。

 だから、たった10年間にeトコでできたことはほんとうに小さなことで、思い描いていたように進んできたわけでもありません。
 むしろ無理をせずできることを、自分の生活を大切にしながら、柔軟に適当にやってきたらこうなったという感じです。
 言い訳のようでもあるのですが、ライフワークとして、これ自体を「仕事」にするのではない仕方で、社会とのつながりの場をつくってきたのでした。

 30年続けると定めて、もう3分の1が経過してしまいました。
 次の10年をどのようにするのかも、結局はそのつど迷い考えながら進めていくことになるのだろうと思います。
 それ自体はeトコらしくてよいのかもしれません。ただもう少し、自分自身のエネルギーが高まるように、生活を再編成したいと思っています。
 そして、一緒にeトコのこれからを考え活動してくれる仲間を増やしていきたいと思っています。

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