苦海浄土3

おとろしか。おもいだそうごたなか。人間じゃなかごたる死に方したばい、さつきは。わたしはまる1ヶ月、ひとめも眠らんじゃったばい。九平と、さつきと、わたしと、誰が一番に死ぬじゃろかと思うとった。いちばん丈夫とおもうとったさつきがやられました。白浜の避病院に入れられて。あそこに入れられればすぐ先に火葬場はあるし。避病院から先はもう娑婆じゃなか。今日もまだ死んどらんのじゃろか。そげんおもいよった。上で、寝台の上にさつきがおります。ギリギリ舞うとですばい。寝台の上で。手と足で天ばつかんで。背中で舞いますと。これが自分が産んだ娘じゃろかと思うようになりました。犬か猫の死にぎわのごたった。

 水俣のように劇的にわかるようなかたちを取らずに、しかし、水俣と同じように、企業の論理と国の対応がなされながら、私たちは、被爆し続けることになります。
 福島原子力発電所事故のことだけではありません。すでに、今までの運転で、大量の放射性廃棄物が生まれています。これを、にんげんの時間からすれば半永久的に、冷却し、保管し続けなければならないのです。

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